
| マレーシア | |
| Malaysia | |
| 面積 | 33万km2 |
| 人口 | 2,453万人 |
| 首都 | クアラ・ルンプール |
| 人種 | マレー系(65.1%)、中国系(約26.0%)、インド系(約7.7%)、その他(1.2%) |
| 言語 | マレー語(国語)、中国語、タミール語、英語 |
| 宗教 | イスラム教(連邦の宗教)、仏教、儒教、ヒンドゥー教 、キリスト教、原住民信仰 |
| 主要産業 | 製造業(電気機器)、農林業(天然ゴム、パーム油、木材)及び鉱業(錫、原油、LNG) |
| 一人当りGNP | 約3,610ドル(2002年) |
| 在日当該国人数 | 9,487人(2002年12月末現在、外国人登録記録) すべて2004年外務省調べ |





| ●1998年海外日本語教育機関調査結果 (ジャパンファンデーション調べ) |
||
![]() |
![]() |
![]() |
●全体的状況 【沿革】 日本語教育は戦前の日本統治時代から行われ、マレーシアからは南方特別留学生が日本に留学した。 1966年にはマラヤ大学で日本語講座が開講されて、その後各大学でも日本語教育が行われるようになり、1998年には日本語専攻コースが同じくマラヤ大学に設けられた。 一方、1982年には、マラヤ大学に日本留学予備教育課程が設けられ、日本留学のための日本語教育が開始された。また、1984年には、レジデンシャルスクール(国立全寮制中高等学校)でも日本語が外国語選択科目として教えられるようになった。これに対応するため、1990年から9年間にわたり、レジデンシャルスクールの教員を日本の大学に送って学位を取得させる日本語教師養成プログラムがマレーシア政府により実施された。同プログラムは1998年に一時中断されたが、2003年より再開されている。 ★日本語教育略史へ 【背景】 1981年7月に首相に新任したマハティール首相は、マレーシアの国造りのため、日本や韓国で人材を養成する構想を発表した。これはその後、東方(ルック・イースト)政策と呼ばれ、大学や高等専門学校への留学、産業技術研修生派遣など多様な事業が行われている。1997年の経済危機以後、一部の事業については円借款で行われるようになった。 【特徴】 東方政策により、日本留学を目標としたいくつかの予備教育プログラムがある。一般に日本に対する興味・関心は強いが、予備教育以外の日本語教育は初級が中心である。 ●最新動向 ・マラ教育財団が行なってきた日本留学予備教育課程(JMC)は、日本からの円借款に基づき、日本の私立大学を中心に結成された13大学とのツイニング(日本の大学と協力し大学の教育課程の一部をマレーシアで行い日本留学期間を減らす)を行なう「日本マレーシア大学連合プログラム」(JAD)に改編され、1999年5月よりスタートした。 ・1997年以降、私立大学が数校開講され、そこでも日本語教育が実施されている。 ・日本語を教えているレジデンシャルスクールは37校(2003年10月現在)であるが、マレーシア教育省では、近い将来一般中等教育においても日本語教育をおこなう意向を持っており、現在その準備を進めている。 ●教育段階別の状況 【初等・中等教育】 東方政策の一つとして、優秀な生徒を集めたレジデンシャルスクールで、1984年に日本語教育が開始された。現在、レジデンシャルスクール50校中37校で、第2外国語の一つとして日本語が教えられている。学習時間は4年間で240時間である。また、それ以外の中・高等学校でも、一部で日本語教育が行われている。また、中等教育としては職業訓練校における日本語教育が近年始まっているが、統一されたカリキュラムは存在せず、各校ごとの対応となっている。 ★レジデンシャルスクールにおける日本語教育の詳細はこちらへ 【高等教育】 国立大学にはすべて日本語コースがあるが、日本語専攻は1998年に始まったマラヤ大学言語学部のみである。日本語副専攻があるのはマレーシア科学大学(USM)、マレーシア国民大学(UKM)、サバ大学(UMS)の3校で、他の大学では選択科目である。2003年からトゥンク・アブドゥル・ラーマン大学(UTAR)で日本語講座が開講された。同校では、日本語は中国研究コースの必修科目として教えられている。 【学校教育以外】 各地の日本語協会や民間学校、また日系企業内の社員教育として教えられている。 ★マレーシアの日本語教育の詳細はこちらへ |
●教育制度 【教育制度】 6-5制。 小学校が6年間、中等教育は5年間で、前期(フォーム1〜3)と後期(フォーム4、5)に分かれる。なお、中等教育機関のエリート校として、マレー系マレーシア人の優秀な生徒を集めた全寮制の中高等学校(レジデンシャルスクール)がマレーシア全土に50校ある。 義務教育制度はないが、国民は11年間(中国系、インド系は12年間)の初等・中等教育を受ける権利がある。 高等教育機関としては、ポリテクニック(2〜3年間、総合技術専門学校)、師範学校(3年間、初中等教育の教師養成)、カレッジ(2〜3年間)、大学(3〜6年間)がある。このうち、ポリテクニック、師範学校、カレッジへは中等教育終了後すぐに進学することができるが、大学に進学する場合は、大学進学前教育であるフォーム6(2年間)か大学予科(予備教育、1〜2年間)を経なければならない。 進級・進学の可否および進学先は、全国統一試験の結果 による。全国統一試験を受けるのは、小学校3年次、6年次、中等教育3年次、5年次(SPM,中等教育修了資格試験)、フォーム6の2年次(STPM,高等教育入学資格試験)である。 【教育行政】 初等・中等教育は教育省学校局が管轄する。 高等教育は教育省高等教育局が管轄する。 ●言語事情 マレー語が公用語であり、国語になっている。 その他、中国系住民の間では中国語、インド系住民の間ではタミール語が使用されている。英語も広く使われている。 初等教育では中国語、タミール語も教育言語として認められているが、中等教育以降はマレー語が教育言語となる。ただし、2003年より数学と科学については英語による教育に切り替わった。 ●外国語教育 小学校から、第1外国語として、英語が必修。 中学校から、第2外国語として、中国語、タミール語、アラビア語が選択できる。 全寮制中高等学校(レジデンシャルスクール)では、第2外国語は、アラビア語、ドイツ語、フランス語、中国語、日本語の5つから1つを選択(必修)し、4年間履修する。 外国語の中での日本語の人気 全寮制中高等学校(レジデンシャルスクール)では、学校によって履修できる第2外国語の種類が異なる。以前はアラビア語とそれ以外の2つの外国語というのが一般的であったが、マレーシア人日本語教師の養成が進んだ結果、レジデンシャルスクール全50校中37校で日本語が教えられている。ただし、学校側ではそれぞれの外国語の履修者を均等にしようとしている。 大学では、希望者は多いが教師の数が足りないのが実情である。 大学入試での日本語の扱い 大学の一般的な入学要件は、大学進学前教育課程であるフォーム6終了時に行われるSTPM(Sijil Tinggi Persekolahan Malaysia,高等教育入学資格試験)*に合格していることである。この試験科目に日本語は入っていない。 なお、大学予科(予備教育)で学んだ学生はSTPMを受けずに大学に進学する。大学予科(予備教育)への進学は中等教育終了時に行われるSPM(Sijil Pelajaran Malaysia,中等教育修了資格試験)*合格が前提になるが、この試験科目に日本語は入っていない。
|
●教材 【中等教育】 レジデンシャルスクールでは、「レジデンシャルスクール日本語シラバス」に基づき青年海外協力隊によって開発された教科書「にほんご こんにちは」(1989年初版)が使用されている。この教科書には、付属の「れんしゅうノート」(全4冊、1991年完成)とテープがある。また、レジデンシャルスクール教師が中心となり「アクティビティ集」(全4冊)を作成、2003年度から各校に配布され始めている。作成には、クアラルンプール日本語センターも協力した。 【高等教育】 「みんなの日本語」が最も多く使われている。 【学校教育以外】 「みんなの日本語」が最も多く使われている。 ●マルチメディア、コンピュータ 高等教育機関においては、各校に教師用、学生用ともにコンピュータは設置されているものの、使用範囲は広くないようである。大学によっては、履修登録、学生への連絡等をコンピュータ通信で行っているところもあるが、まだ少数派である。授業での使用状況については、英語の授業で使用している大学はあるようだが、日本語の授業ではまったく使用されていない。これは日本語のソフトがないためだと思われる。 中等教育機関においては、全レジデンシャルスクールを含むスマートスクール指定校で、教師および学生用のコンピュータルームの設置(学校によりランク付けがあり、Grade A は学生2人に1台、Grade Bは各教室4〜5台)が進められている。数校ではコンピュータが英語などの授業で使用されているが、日本語の場合はソフトの関係上、授業では使われていない。また、電話線あるいはLANでつながっていないため、インターネットおよび電子メールは使用できない。 |
●資格要件 【中等教育】 現在はマレーシアの小中学校の教員免許があり、かつ日本の大学(日本語・日本文化専攻)を卒業した者。 レジデンシャルスクールの日本語教師は、マレーシア教育省のマレーシア人日本語教師養成プログラムにより、日本の大学の日本語教育課程を専攻して帰国した教師である。その数は、2003年には114名となる見込みで、今後、マレーシアの日本語教育を推進する上で大きな力となることが期待される。 【高等教育】 各大学によって異なる。日本語教育の知識、経験が求められる場合もあれば、大学を卒業し、日本語の知識があればいいという場合もある。 【学校教育以外】 特に資格は問われないが、最近は日本人の場合、日本語教師養成講座修了生が多い。マレーシア人については日本滞在経験者、日本語の運用力の高い者が雇用される傾向が強い。 日本語教師養成プログラム ・クアラルンプール日本語センター主催 日本語教員養成実習講座:対象は日本語能力試験2級または1級レベルのマレーシア人(外国人)で将来日本語教育に携わりたいと考えている者。1年コース(3期)。初級レベル授業見学、日本語教育に関する講義、日本語教育実習(毎週土曜2時間)と講評、次週の教案検討、副教材作成等。 ●日本語のネイティブ教師(日本人教師)の雇用状況 【初等・中等教育】 レジデンシャルスクールには1984年以来、青年海外協力隊が配属されていたが、1995年からはマレーシア人日本語教師養成プログラムを終えて帰国した教師が各校に配属されるのに従い、青年海外協力隊とマレーシア人教師のティームティーチングが行われた。青年海外協力隊の派遣は2000年度派遣中の隊員で終了、現在はマレーシア人教師のみである。 【高等教育】 大学ではこれまでマレーシア人の教師が少なかったため、ネイティブの日本人が大学の直接雇用で採用されてきた。しかし、最近はマレーシア人教員の採用が増加している。 【学校教育以外】 一般の語学学校では日本人教員が多いが、地方ではマレーシア人教師が多数を占める。 ●教師研修 国際交流基金クアラルンプール日本語センターでは、上記の日本語教員養成実習講座以外に、現職教師を対象とした日本語教育セミナー、日本語教育キャラバン、地方教員セミナー等を行っている。 |
●日本語教育関係のネットワークの状況 これまで日本人中心に運営され、認可団体ではなかった「マレーシア日本語教育連絡協議会」が発展的に改組され、マレーシア人中心の「マレーシア日本語教師会」として2000年7月に認可された。 ★教師会・学会一覧へ |
●独立行政法人国際交流基金からの派遣 日本語教師専門家
●独立行政法人国際協力機構(JICA)からの派遣 シニア海外ボランティア
●その他からの派遣 |
|
|
||||||
|
||||||
【初等・中等教育】 レジデンシャルスクールでは、教育省が認めた1987年完成のシラバスをもとに、4年間(1〜4年生)の日本語教育を行っている。 【高等教育】 シラバスやカリキュラムは学校独自に設定されており、統一されたものはない。 【学校教育以外】 統一されたものはなく、それぞれの学校が独自に設定している。 ★シラバス・ガイドライン一覧へ |
レジデンシャルスクールでは、1987年から「教育省試験」が行われていた。2002年度からは、4年終了時に「日本語統一試験」を行っている。現在、試験問題作成は教育省が指名したレジデンシャルスクールの教員(約15名)が担当し、クアラルンプール日本語センターも協力している。 |
|